みちのわくわくページ

○ 日本映画(2001-3年) 

2003年 あずみ  座頭市  黄泉がえり
2002年 恋に唄えば♪  たそがれ清兵衛 ピンポン  壬生義士伝 
2001年 ゴジラ・モスラ・キングキドラ大怪獣総進撃 千と千尋の神隠し 真夜中まで

<2003年>
あずみ
2003年 「あずみ」製作委員会 143分
監督 北村龍平
原作 「あずみ」小山ゆう
出演 あずみ(上戸彩)、なち(小栗旬)、うきは(成宮寛貴)、ひゅうが(小橋賢児)、ながら(石垣祐麿)、あまぎ(金子貴俊)、やえ(岡本綾)、小幡月 齋(原田芳雄)、長戸(榊英雄)、加藤清正(竹中直人)、井上勘兵衛(北村一揮)、飛猿(松本実)、浅野長政(伊武雅刀)、最上美女丸(オダギリ ジョー)、佐敷三兄弟(遠藤憲一、清水一哉、坂口拓)
関ヶ原の戦いの後、徳川方の武将小幡月齋は、南光坊天界(佐藤慶!)から敵を討つ刺客の養成を命じられる。彼に刺客として育てられた子どもたちに、やがて豊臣方の武将、浅野、加藤、真田を討てという使命が下る。
彼等は、とにかく一途に斬って斬って斬りまくる。全員がかなり腕の立つ刺客で、中でもあずみは最強の殺人者ということになっている。彼女の力を信じ、日頃のうさを晴らしてすっきりしよう。
TVドラマ「ごくせん」でおなじみの男の子たち(成宮、石垣、小栗)が出演。個人的に注目している小栗旬は、えっもうここで!?というくらい出番が少なくて残念でした。
原田芳雄のチャンバラが観られたのが嬉しい。けど、月齋はいくらなんでも無責任。あれだけの人間殺人兵器を作っておいて、自分が死んだら全部放ったらかしなのはひどい、ちゃんと引継しとけよ、と思った。
オダギリジョーがいかれキャラを怪演、気持ちよさそうでよかったです。(2003.6)


座頭市
2003年 「座頭市」製作委員会 115分
監督:北野武
出演:座頭市(ビートたけし)、おうめ(大楠道代)、新吉(ガダルカナル・タカ)、服部源之助(浅野忠信)、おしの(夏川結衣)、おせい(橘大五郎)、おきぬ(大家由祐子)、銀蔵(岸部一徳)、扇屋(石倉三郎)、飲み屋の親父(柄本明)
わくわくしながら観にいって、わくわくしながら帰ってきた。
刀の切れ味と雨とタップの小気味よいリズムが心に残る痛快時代劇。
チンピラの一人が刀を振り上げようとしただけで、脇にいた仲間の手を切ってしまう、というのは、西部劇のガンマンが早撃ちをしようとして自分の足を撃ち抜いてしまう、というのと同じくらいリアリティを感じた。
「3−4x10月」以来ファンだったガダルカナル・タカが出ているのがうれしい。今回は前と違ってへらへらした役なんだけど。
雨を見ておきぬが回想するシーンで泣いた。今と昔が交錯するおせいの踊りが感動的。今のおせいも幼児のおせいも踊りがうまいらしいということが素人目にもわかるのがまたうれしかったりする。
強い市と強い服部の対決。一瞬で決着がつくのが潔い。(2003.9)


黄泉がえり
2003年 「黄泉がえり」製作委員会 125分
監督:塩田明彦
原作:「黄泉がえり」梶尾真治
出演:草なぎ剛、竹内結子、石田ゆり子、哀川翔、田中邦衛、山本健壱、東新良和、市原隼人、寺門ジモン
九州の阿蘇地域で突然死者達が蘇り始めた。この不思議な現象を調査するため故郷に戻った厚生労働省(厚生科学課?)の川田は、そこで友人の葵と再会する。彼女をひそかに想う川田は、恋人の死のショックから立ち直れないでいる彼女のために、死んだ恋人を蘇らせようとするが……。
主人公の二人を中心に、何十年も前に森で死んだ子ども、ラーメン屋の主人、その従業員の兄、いじめに遭って自殺した中学生、精神科医の妻、世間では死んだと噂されていた人気歌手など、さまざまな「黄泉がえり」たちの話が散りばめられる。
「黄泉がえ」った彼等と、彼等との再会を心から望んでいた人々との心の触れ合いが、静かにやさしく描かれていく。
ラーメン屋の従業員山本健壱とその兄東新良和の兄弟がいい。図体のでかいちょっと愚鈍な年上の弟を、見るからに利発そうな美少年である兄が諭すシーンは味わい深い。
死んだラーメン屋の主人を演じる哀川翔がいつになく地味でいいですが、地味といえばやっぱり草なぎ剛が秀逸。鋭角の彼の顔は、角度によってはとても端正に見えるのだが、どうやら監督は竹内結子をきれいに撮ることに専念していたようだ。大事な場面での草なぎ君の振り返りショットは彼の最高の角度で撮ってほしかった気もする。(2003)


<2002年>
たそがれ清兵衛 The Twilight Samurai
2002年 日本(公開松竹) 129分
監督:山田洋次
原作:藤沢周平「たそがれ清兵衛」「竹光始末」「祝い人助八」
出演:井口清兵衛(真田広之)、飯沼朋江(宮沢りえ)、久坂長兵衛(小林稔侍)、甲田豊太郎(大杉漣)、飯沼倫之丞(吹越満)、井口萱野(伊藤未希)、井口以登(橋口恵莉奈/老年・岸恵子)、余五善右衛門(田中泯)、井口藤左衛門(丹波哲郎)
やっと見た。おもしろかった。真田広之がよかった。吹越もよかった。
地味で静かな平侍の様子がたんたんと描かれていた。二人の娘を愛おしむ清兵衛がよかった。棒きれによる甲田との果たし合い、真剣による余五との勝負、斬り合いのシーンはともに迫力があってよかった。(2009.11)

ピンポン 2002年 アスミック・エース エンターティンメント、小学館他 114分 
監督:曽利文彦
原作:松本大洋「ピンポン」
出演:窪塚洋介 ARATA サム・リー 中村獅童 大倉孝二 夏木マリ 竹中直人 
高校生卓球部の話が、シビアな男の世界として描かれていて、その徹底ぶりが気持ちいい。
原作のまんがでは、ペコとスマイルの二人が中心にいて、途中からクールに暴走するスマイルがなかなか魅力的だったが、映画は、ペコ(窪塚)のヒーローものになっている(スマイル役のARATAもかなりいいけど)
部員の生き様をアクマ(大倉)がしたり顔で語るというのもいい。
あっちこっちでキャラたちまくって、卓球部の子たちはみんな好感が持てる。(2003.2)


壬生義士伝
2002年 日本(公開松竹) 137分
監督:滝田洋二郎
原作:浅田次郎「壬生義士伝」
出演:吉村貫一郎(中井貴一)、斎藤一(佐藤浩市)、近藤勇(塩見三省)、土方歳三(野村祐人)、沖田総司(堺雅人)、伊藤甲子太郎(斎藤歩)、永倉新八(比留間由哲)、大久保利通(津田寛治)、徳川慶喜(伊藤英明)、大野千秋(伊藤淳史/村田雄浩)、大野次郎右衛門(三宅裕司)、佐助(山田辰夫)、しづ・みつ(夏川結衣)、吉村嘉一郎(藤間宇宙)、ぬい(中谷美紀)、 写真屋(木下ほうか)、
実在した新選組隊員吉村貫一郎に焦点を当てた新選組ものの小説を映画化。
盛岡、南部藩の下級武士吉村は、貧困にあえぐ家族を救うため、南部藩を脱藩し、新選組に出稼ぎ入隊する。剣の腕は立つが、田舎もん丸出しで金銭に執着する彼を、隊員の斎藤一は疎ましく思っていた。
やがて、新選組は、佐幕派の近藤・土方らと、尊皇攘夷派の伊藤甲子太郎らの二手に分かれ、伊藤らは組を離脱する。斎藤は伊藤らに加わるが、それは表向きで実は近藤・土方らの密偵という危険な任務を負っていた。
やがて、薩長軍が勢力を増し、幕軍の旗色はどんどん悪くなって、新選組も追いつめられて行く。
映画は、明治時代になってからの回想という形で幕末が語られたり、語り手が変わったり、吉村の国元での話やその後の家族の話などが混じったりと、手の込んだ構成になっている。
新選組ものでありながら、近藤も土方もいたって影がうすく、堺雅人の沖田総司とやけに陽気な津田寛治の大久保利通が少々目立つくらい。みどころはなんと言っても主演の二人の男。吉村の、新選組隊員としてはかなり破天荒な人柄と、彼に対して斎藤が抱く思いが変化していく様子に心引かれる。決戦のど真ん中にあって、いつも虚無的な斎藤が吉村に見せる心遣いに感動するが、ここに限らず、私としては、とにかく中井貴一と佐藤浩市がいっしょに出ている画面を見れば、わくわくして幸せな気持ちになれた映画だ。(2009.1)

吉村貫一郎の口癖:「おもさげながんす。」(「申し訳ない」という意の奥州弁)

<2001年>
真夜中まで
2001年 東北新社、電通ほか シネスコ110分
監督:和田誠
出演:真田広之 ミッシェル・リー 岸辺一徳 柄本明
ジャズ・ミュージシャン役の真田広之が、トランペットを持って(ケースなどに入ってなくてじかにずうっと持ち続けている)、夜の街を外国人ホステスと逃げる。ジャズも流れまくり。
と聞いただけでわくわくする、という人はぜひ観て下さい。
名のある人々がいろいろ出てくるけど、とりあえずはマジシャンとホームレスに注目。(2003.2)

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