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西部劇

<1980年代の西部劇>
ロングライダーズ 天国の門 サボテン・ブラザース シルバラード ペイル・ライダー ヤングガン ロンサム・ダブ

ロングライダーズ The Long Riders
1980年アメリカ 100分
監督:ウォルター・ヒル
音楽:ライ・クーダー
出演:コール・ヤンガー(デヴィッド・キャラダイン)、ジム・ヤンガー(キース・キャラダイン)、ボブ・ヤンガー(ロバート・キャラダイン)、フランク・ ジェームズ(ジェームズ・キーチ)、ジェシー・ジェームズ(ステイシー・キーチ)、クレル・ミラー(ランディ・クエイド)、エド・ミラー(デニス・クエイ ド)、ボブ・フォード(ニコラス・ゲスト)、チャーリー・フォード(クリストファー・ゲスト)、ジョン・ヤンガー(ケビン・ブロフィー)、ジョージ・アー サー(ハリー・ケリーJr.)、アニー・ラルストン(シェルビー・ラルストン)、ベル・スター(パメラ・リード)
西部史上に勇名を轟かせたジェームズ・ヤンガー強盗団の誕生から終息までを描く。
ジェームズ、ヤンガー、ミラー、フォード各兄弟をキーチ、キャラダイン、クエイド、ゲストら実際に兄弟である俳優が演じて話題となった。
クールなジェームズ兄弟よりも、デヴィッドが演じる悠然として情に厚いコール、キース演じるスマートな二挺拳銃野郎のジム、そして末っ子のボブを演じる若 々しいロバートと、キャラダイン兄弟が生彩を放つ。
「ミネソタ大襲撃」のシーンは、迫力抜群。ペキンパー以来クライマックスでのスローモーションは多くの作品であまりにも安易に使われてすぎているが、この 作品では師匠であるペキンパーに対するヒル監督の深い敬意が感じられる。ガラスの破片が飛び散り、強盗団のメンバーがゆっくりと落馬する様子は、強烈な印 象を与える。
ジェシー・ジェームズものにつきものの額縁を直すシーンも出てくる。(2004.6)


天国の門 Heaven’s Gate
1981年 アメリカ 149分
監督:マイケル・チミノ
エイブラル(クリス・クリストファーソン)、チャンピオン(クリストファー・ウォーケン)、アーバイン(ジョン・ハート)、エラ(イザベル・ユペール)、 ブリッジス(ジェフ・ブリッジス)、カントン(サム・ウォーターストン)
1892年、アメリカのワイオミング州で起きた大牧場主連合対開拓移民たちの戦い(ジョンソン郡戦争)を描いた大作。
連邦保安官エイブラルは、ワイオミングでハーバード大学時代の親友アーバインと20年ぶりに再会する。アーバインは富豪牧場主たちで結成された家畜業者協会の メンバーとなっていたが、協会会長のカントンが、流入してくる開拓民を追い払うため、凄腕のガンマン、チャンピオンを雇って粛正を開始しようとしているこ とを知り、エイブラルに相談をもちかけてきたのだった。
冒頭からえんえんと続く大学の卒業式を始め、ぶつ切りのシーンがどかんどかんと続くダイナミックな歴史劇。(2004.6)


サボテン・ブラザース !Three Amigos!
1985年 アメリカ 105分
監督:ジョン・ランディス
出演:ラッキー・デイ(スティーヴ・マーティン)、ダスティ・ボトムズ(チェビー・チェイス)、ネッド・ネダーランダー(マーティン・ショート)、ロドリ ゴ(フィリップ・ゴードン)
1910年代、無声映画の西部劇スター三人組が、映画の出演依頼と勘違いしてメキシコの農村にやって 来る。
だが、農民たちが望んでいたのは悪い山賊たちをやっつけてくれる本物のガンマンだった。
荒野の七人」始め、西部劇のパロディ盛りだくさんの愉快なウェスタン・コメディ。
マーティン、チェイス、ショートの三人が大いに笑わせてくれる。チェイスの顔芸だけでも一見の価値があると思う。(2004.6)


シルバラード Silverado
1985年 アメリカ 133分
監督:ローレンス・カスダン
出演:ペイドン(ケヴィン・クライン)、エメット(スコット・グレン)、ジェイク(ケヴィン・コスナー)、マル(ダニー・グローヴァー)、ハンナ(ロザン ナ・アークエット)、コッブ(ブライアン・デネヒー)、ステラ(リンダ・ハント)、マッケンドリック(レイ・ベイカー)、ラングストン(ジョン・クリー ズ)、スリック(ジェフ・ゴールドブラム)
告発ものでもない、歴史物でもない、挽歌でもない、久々の娯楽アクション西部劇ということで、公開当時、西部劇ファンの間では相当盛りあがったのだが、一般の映画ファンにはさほど感心されず、残念に思った記憶がある。
タイトルが町の名前であることからして作り手の西部劇への熱い思いが窺われる。
映画は砂漠の放浪、絞首刑寸前の救出、渓谷での銃撃戦、新天地を目指す幌馬車隊、牛の暴走、真っ昼間の決闘と、西部劇でお決まりの見せ場にくわえて、酒場の鉄火女、悪徳保安官となったかつての仲間、悪いボスなど、お決まりのキャラもぞくぞく登場させて、ファンを楽しませてくれる。(インディアンは登場しない。)
主要な4人のうち、エメットとジェイクの兄弟が話の中心となる。黒人ガンマンのマルも活躍するなか、脇で地味にさりげなく存在感を出しているペイドンも捨てがたい。常にハイテンションのちょっといかれた二挺拳銃男を演じるケヴィン・コスナーが見られる。(2004.6)


ペイル・ライダー Pale Rider
1985年 アメリカ 105分
監督:クリント・イーストウッド
出演:プリーチャー(クリント・イーストウッド)、ハル・バレット(マイケル・モリアーティ)、サラ・ウィーラー(キャリー・スノッドグレス)、ジョ シュ・ラフッド(クリストファー・ペン)、コイ・ラフッド(リチャード・ダイサート)、ミーガン・ウィーラー(シドニー・ペニー)、クラブ(リチャード・ キール)、ストックバーン(ジョン・ラッセル)、ジャゴー(マーヴィン・J・マッキンタイア)
タイトルは、「そして私は見た。蒼白き馬を。馬上の人の名は死。後に従うのは地獄だった。」という聖書の一節から取られている。
非道な鉱山主に牛耳られているカリフォルニアのある町に、一人の流れ者がやってくる。プリーチャー(牧師)と呼ばれるその男は、町の人々を悪の手から救 い、再び去っていく。
シェーン」の筋書きを「荒野のストレンジャー」風味で描いたような作品。
西部劇としてのアクションは見応えがあるが、やはりイーストウッドが偉そうすぎて、いまいちだった。町の人々は、神のような男の前にただただへへーっとひ れ伏すばかり。憧れの人を見送る少女の涙も、「シェーン」の男の子の甲高い叫び声ほどは心に響かなかった。(2004.6)


ヤングガン Young Guns
アメリカ 1988年 107分
監督:クリストファー・ケイン
出演:ビリー(エミリオ・エステヴェス)、ドク(キーファー・サザーランド)、ジョゼ(ルー・ダイアモンド・フィリップス)、リチャード(チャーリー・ シーン)、マーフィ(ジャック・パランス)、タンストール(テレンス・スタンプ)、バックショット・ロバーツ(ブライアン・キース)、パット・ギャレット (パトリック・ウェイン)
西部史に名高い無法者ビリー・ザ・キッドをエミリオ・エステヴェスが演じる、青春暴走活劇。
薬でどんちゃんさわぎをし、非行に走るビリーとその仲間たちは、まさに西部の不良少年グループという感じ。
自分勝手なビリーより、キーファ・サザーランド演じるドクの方がよかった印象がある。ルー・ダイアモンド・フィリップスのすらりとした体型もすてきだっ た。チャーリー・シーンは出番が少なくて残念。
トイレで狙撃されるガンマンを演じるのはブライアン・キース。ひどい死に方だった。(2004.6)


ロンサム・ダブ  Lonesome Dove
アメリカ 1989年 劇場未公開TVM 90分
監督:サイモン・ウィンサー
ガス(ロバート・デュバル)、コール(トミー・リー・ジョーンズ)、ジェイク(ロバート・ユーリック)、ディーツ(ダニー・グローバー)、ロリーナ(ダイ アン・レイン)、ニュート(リック・シュローダー)、ボリバー(レオン・シンガー)、ディッシュ(D・B・スィーニー)、ジャスパー(バリー・タブ)、ア ラン・オブライエン(トラヴィス・ソード)、ショーン・オブライエン(ブラッドレー・グレッグ)、音楽家、リッピー(ウィリアム・サンダーソン)、クラ ラ・アレン(アンジェリカ・ヒューストン)、ピー・アイ・パーカー(ティモシー・スコット)、
ブルー・ダック(フレデリック・フォレスト)、
ジュライ(クリス・クーパー)、ジョー、エルミラ(グレン・ヘドリー)、ロスコー(バリー・コービン)、ピーチ(ヘレナ・ヒューマン)
ダン・サッグス(ギャヴァン・オハリヒー)、ルーク(スティーヴ・バセミ)
第1回:旅立ち Leaving
メキシコとの国境近くで、牧場を営んでいた元騎馬警官隊たちが、モンタナを目指して牛追いの旅に出る。第1回は、10年間住んでいた土地を離れ、旅立つま での話。
仲間から離れていたジェイクが牧場を訪れ、モンタナの話をする。リーダー格のコールは、心を動かされ、モンタナ行きを決心する。
一方、ジェイクは、町の娼婦ロリーナと恋仲になり、モンタナへは行かず、彼女とサンフランシスコを目指すことに。
ロリーナ目当てで町の宿を訪れていたディッシュとジャスパー、馬を盗みに行ったメキシコで出会ったアイルランド人のオブライエン兄弟が加わり、ジェイク以 外の牧場の面々はモンタナに向けて旅立つ。
ロリーナに対するガスの気遣いが誤解を呼び、ジェイクとロリーナの間がぎくしゃくし始める。
人当たりがよく穏やかなガスと、硬派で一本気なアイルランド人コールの対照がよい。
牧場でたった一人の少年ニュートが、老人たちの中にあって初々しさを放つ。娼婦だった母親を亡くした彼を、ガスたちが引き取って育てているのだが、父親は はっきりしない。そのニュートが、同年代のショーンと仲良くなって、母親の話をしたりする場面は微笑ましいが、やがて、悲劇的なできごとが若いショーンに 降りかかることに・・・。
タイトルは牧場の名前。看板を持って行ったり、二匹のブタがついてきたりするところが、のどかで良いが、旅は過酷なものになりそうだ。(2008.8)
第2回:遠い道 On the Trail
第3回:大平原 The Plains
第4回:帰郷 Return

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