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西部劇

<1970年代の西部劇 1>
1970年 ソルジャーブルー 大脱獄 チザム リオ・ロボ
1971年 さすらいのカウボーイ 新・ガンヒルの決闘 地平線から来た男 夕陽の挽歌
1972年 男の出発 荒野のストレンジャー 大列車強盗 ワイルドアパッチ

ソルジャーブルー Soldier Blue
1970年 アメリカ 112分
監督:ラルフ・ネルソン
出演:クレスタ・リー(キャンディス・バーゲン)、ホーナス・ガント(ピーター・ストラウス)、イサック・カンバー(ドナルド・プレザンス)
西部開拓史上に残る「サンドクリークの大虐殺」に題材をとった問題作。
インディアンと暮らしたことがあり彼らに理解を示す白人女性クレスタと、若い騎兵隊員ホーナスの目を通して、白人によるインディアン迫害の実態を訴える。 後半の虐殺シーンは凄惨をきわめる。
バフィ・セントメーリーの歌う主題歌が心に残る。タイトルは、騎兵隊の青い制服のこと。(2004.6)


大脱獄 There was a Crooked
1970年 アメリカ 127分
監督:ジョゼフ・L・マンキウィッツ
出演:パリス(カーク・ダグラス)、ウッドワード保安官(ヘンリー・フォンダ)、フロイド(ウォーレン・オーツ)
現金を持って脱獄した男と、それを追う保安官の追跡劇。
二人の壮絶な金の奪い合いが軽快に描かれる。ヘンリー・フォンダ演じる悪徳保安官がかなりいい。(2004.6)


チザム Chisum
1970年 アメリカ 112分
監督:アンドリュー・V・マクラグレン
出演:ジョン・シンプソン・チザム(ジョン・ウェイン)、ビリー・ザ・キッド(ジェフリー・デュール)、パット・ギャレット(グレン・コーベット)、サ リー(パメラ・マクマイラー)、タンストール(パトリック・ノウレス)、ジェシー・エヴァンス(リチャード・ジャッケル)、マーフィ(フォレスト・タッ カー)、ダン・ノーヴィン(クリストファー・ジョージ)、ジェームズ・ペッパー(ベン・ジョンソン)、ブラディ保安官(ブルース・キャボット)
「ダッジの西に法はなく、ペコスの西に神はない」といわれた、1870年代の西部。
題名の「チザム」は、そうした時代に広大な牧場を営んでいた有名な牧畜王の名前である。
彼と、土地を求めて押し寄せる新興勢力の戦いは、リンカーン郡の戦争と呼ばれるもの。
後年は悪名も囁かれるが、本作における彼はあくまでも勇気ある西部のヒーローとして描かれている。
牛の暴走、殴り合い、銃撃戦などアクション満載の娯楽作品として楽しめる。
ビリー・ザ・キッドや彼を後見したイギリス人タンストール、のちに彼を追うバット・ギャレットなど、実在の人物が顔を見せている。(2004.6)

このひと言(No.1):「北の風をコマンチの言葉でタニマーラっていうの。淋しい風よ。」(サリー・チザム)

リオ・ロボ Rio Lobo
1970年 アメリカ 114分
監督:ハワード・ホークス
出演:マクナリー(ジョン・ウェイン)、コルドナ(ホルへ・リベロ)、タスカロラ(クリス・ミッチャム)、シャスタ・デラニー(ジェニファー・オニー ル)、フィリップ(ジャック・イーラム)、ケッチャム(ヴィクター・フレンチ)
南北戦争中敵味方に別れて戦った二人の男、北軍のマクナリー大佐と南軍のコルドナ大尉。戦後再会した二人 は、コルドナの故郷リオ・ロボで勢力をふるう悪い地主を倒すため力を合わせる。
ホークス西部劇三部作の最後の作品。主となる三人の男は登場するが、先の二作に見られる、ジョン・ウェインとアル中の友人プラス若者というはっきりとした 構図は消えていて、むしろヒロインの方がクローズアップされている。
余裕のあるアクションシーンが楽しめる娯楽作。
コルドナ役のホルへ・リベロは当時のメキシコにおけるスター男優で東京オリンピックの水泳選手でもあったらしい。(2004.6)

ホークス西部劇三部作他の二作:「リオ・ブラボー」「エル・ドラド

さすらいのカウボーイ The Hired Hand
1971年 アメリカ 91分
監督:ピーター・フォンダ
出演:ハリー・コリングス(ピーター・フォンダ)、アーチ・ハリス(ウォーレン・オーツ)、ハンナ・コリングス(ベルナ・ブルーム)、ダン(ロバート・プ ラット)
妻子を故郷の町において放浪の旅を続けるハリー、中年男のアーチ、血気盛んな若者のダン。
出会った3人は、ともにニューメキシコの荒野を旅する。
ところどころストップモーションになることと、そこはかとなく漂う物憂い雰囲気を覚えている。(2004.6)


新・ガンヒルの決闘 Shoot Out
アメリカ 1971年 96分
監督:ヘンリー・ハサウェイ
出演:クレイ(グレゴリー・ペック)、デッキー(ドーン・リーン)、サム(ジェームズ・グレゴリー)、ジュリアナ(パット・クイン)、ボビー(ロバート・ F・リオンズ)
七年の刑を終えて出所したクレイは、裏切り者のサムに復讐するためガンヒルの町に向かう。
サムのよこした殺し屋たちが彼をつけねらい、しかも彼はかつて愛した女の忘れ形見で孤児になっている6歳の少女デッキーを引き取るはめになってしまった。 子役のドーン・リーンがかわいらしく、彼女の存在は、時にのどかさを、時にサスペンスを盛り上げ、復讐劇に幅を持たせている。
カーク・ダグラス主演の「ガンヒルの決闘」との関連性はまったくなく、場所がガンヒルなだけ。(2004.6)


地平線から来た男 Support Your Local Gunfaighter
1971年 アメリカ 90分
監督:バート・ケネディ
出演:ラティーゴ・スミス(ジェームズ・ガーナー)、ジャグ(ジャック・イーラム)、ペイシャス[ガラガラ蛇](スザンヌ・プレシェット)、テイラー・ バートン(ヘンリー・モーガン)、バド(ディック・カーティス)、ジェニー(ジョーン・ブロンデル)、ゴールディ(マリー・ウィンザー)、エームズ(ジョ ン・デナー)、シュルツ医師(ダブ・タイラー)、スィフティ・モーガン(チャック・コナーズ)
ルーレットで23に大賭けする癖のある東部男ラティーゴは、西部の炭坑町で全財産を賭けて負けてしまう。彼 はふとしたことで知り合った男ジャグを名うてのガンマン、スイフティに仕立て上げ、用心棒代をもうけようとする。が、そこに本物のスイフティが現れてしま う。
夕陽に立つ保安官」の姉妹編となるコメディ。ガーナーの飄々とした東部男と西部劇の名脇役 ジャック・イーラムのやぶにらみ野郎のコンビが絶妙。(2004.6)

このひと言:「男は幸せをふりまきながら進むのだ」ラティーゴ・スミス

夕陽の挽歌 Wild Rovers
1971年 アメリカ 137分
監督:ブレイク・エドワーズ
出演:ロス・ヴォーデン(ウィリアム・ホールデン)、フランク・ポスト(ライアン・オニール)、バックマン(カール・マルデン)、ジョニー・バックマン (トム・スケリット)、ポール・バックマン(ジョー・ドン・べーカー)
牧童生活25年の初老の男ヴォーデンは、メキシコに農場を持ち静かな老後を送りたいと夢見ていた。彼は、 カウボーイ生活に飽き飽きしていた若者フランクとともに牧場を出て銀行強盗をはたらく。
逃亡の旅を通して、親子ほども歳の違う2人の男の夢と友情と哀しい末路をやさしいタッチで描く。
アリゾナの原野やモニュメント・ヴァレーの景色が美しい。(2004.6)


男の出発 The Culpepper Cattle Company
1972年 アメリカ 93分
監督:ディック・リチャーズ
出演:ベン(ゲーリー・グラハム)、カルペッパー(ビリー・「グリーン」・ブッシュ)、ルーク(ルーク・アスキュー)、ディクシー・ブリック(ボー・ホプ キンス)、ラス・コールドウェル(ジョフリー・ルイス)、ミズーラ(ウェイン・サザリン)
カウボーイに憧れる16歳の少年ベンは、カルペッパー率いるキャトル・ドライブ(牛追いの旅)にコックの見 習いとして加わることになる。
牛泥棒の射殺や馬泥棒とのいざこざや、横暴な牧場主との戦いを通して、ベンは、過酷で非情な世界を目の当たりにしていく。
茶色っぽいトーンで統一された、土のにおいが漂ってくるような映像が美しい。
「思い出の夏」で脚光を浴びたゲーリー・グラハムが、現実に直面し成長していく少年を好演している。(2004.6)


荒野のストレンジャー High Plains Drifter
1972年 アメリカ 101分
監督:クリント・イーストウッド
出演:流れ者(クリント・イーストウッド)、サラ(ベルナ・ブルーム)、キャリー(マリアンナ・ヒル)、ブリッジス(ジョフリー・ルイス)
イーストウッド監督・主演のミステリアスな西部劇。
陽炎とともに現れた謎の男が、町の無法者を倒して去っていく。
イーストウッドがやたらと偉そうなのでそれほど好きではない。(2004.6)


大列車強盗 The Train Robbers
1972年アメリカ 92分
監督:バート・ケネディ
出演:レイン(ジョン・ウェイン)、ロウ夫人(アン・マーグレット)、グラディ(ロッド・テイラー)、ジェシー(ベン・ジョンソン)、カルホーン(クリス トファー・ジョージ)、ベン・ヤング(ボビー・ヴィントン)、ピンカートン事務所の探偵(リカルド・モンタルバン)
レインは、未亡人のロウ夫人から、砂漠に隠されている金を探し出してほしいと頼まれる。列車強盗だった夫が死ぬ前に隠したもので、夫人はそれを見つけて盗ん だ人たちに返したいというのだ。レインは仲間を集めて金を見つける旅に出た。砂漠を行く一行に、彼女の夫のかつての仲間たちが襲いかかってくる。
美しい未亡人と西部の荒くれ男たちの道中が、コミカルに楽しく描かれる。
ラストのドンデン返しは、なければ名作になったのにという声も聞くが、こうした落ちがあってこそのバート・ケネディという気もする。(2004.6)


ワイルドアパッチ Ulzana’s Raid
1972年アメリカ  102分
監督:ロバート・アルドリッチ
出演:マッキントッシュ(バート・ランカスター)、デビー少尉(ブルース・デービソン)、ケニタイ(ホルへ・ルーク)、ウルザナ(ホアキン・マルティネ ス)、軍曹(リチャード・ジャッケル)
保留地を脱走したアパッチを、騎兵隊から派遣された追跡隊が追う。
聖職者を父に持つクリスチャンの若き将校デビー少尉は、アパッチを理解しようと努めるが、彼らのあまりにも残虐な所業に憎しみを募らせていく。
彼に助言を与えるベテランのスカウト、マッキントッシュを演じるのは、白髪となったバート・ランカスター。アパッチを憎むでもなく、たんたんと彼らについて語り、仕事をこなしていく。
騎兵隊の一員となって仲間を追うアパッチの若者ケニタイが生彩を放つ。彼と脱走したウルザナの再会シーンは、緊迫感とそこはかとない淋しさに充ちている。 (ケニタイが何故騎兵隊に加わったのか説明がほとんどないのが異色だが、それはそれで見る側の想像力を刺激する。)
白人とインディアンとの折り合うことのない生き方の違いをクールに描いたあまり知られていない傑作。(2004.6)

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