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西部劇

<1950年代の西部劇 3>
1958年 カウボーイ 大いなる西部 ゴーストタウンの決闘 縄張り 左ききの拳銃
1959年 ガンヒルの決闘 騎兵隊 リオ・ブラボー

カウボーイ Cow Boy
1958年 アメリカ 92分
監督:デルマー・デーヴィス
出演:フランク・ハリス(ジャック・レモン)、トム(グレン・フォード)
西部に憧れる東部の青年が、過酷なカウボーイの生活を通して成長していく。
牧童頭のグレン・フォードが頼りがいのある西部の男を渋く演じている。(2004.6)


大いなる西部 The Big Country
1958年 アメリカ 166分
監督:ウィリアム・ワイラー
主題曲:ジェローム・モロス
出演:ジム・マッケイ(グレゴリー・ペック)、スティーヴ・リーチ(チャールトン・へストン)、ジュリー(ジーン・シモンズ)、パット・テリル(キャロ ル・ベイカー)、ルファス・ヘネシー(バール・アイヴィス)、ヘンリー・テリル(チャールズ・ビクフォード)、バック・ヘネシー(チャック・コナーズ)、ラモン(アルファンソ・ベドヤ)
西部の牧場主の娘パットと恋に落ちて婚約した元船乗りの男ジム・マッケイが、東部から西部にやってきて、長年に渡る地元の一族同士の争いを終わらせようとする話。
パットの故郷では、水場を巡って二人の勢力者、牧場主であるパットの父親テリル少佐と谷に一家を構えるヘネシーが対立していた。水場は、祖父から財産を受け継いだ若い女性ジュリーが所有権を有していたが、彼女は両家の争いの激化を防ぐため、中立を保っていた。
両家の抗争を中心に、東部男の目を通して西部の自然とそこに生きる人々の姿を描く。
テリルに忠実な牧童頭リーチを若きヘストンが演じ、素朴で野性味あふれる西部男の魅力を発散させている。
彼とグレゴリー・ペックとのえんえんと続く野外での殴り合いは見せ場のひとつ。(2004.6)

鎌倉にある川喜多映画記念館で、 「映画の都ハリウッド 〜華やかなるスターの世界〜」と題した企画展を開催、併せて館内のシアターで3日ごとに計14本の映画を上映した。そのラインナップに「大いなる西部」もあって、初めて劇場で見た。
東部男のマッケイは、常に冷静でやることも言うことも筋が通っていて正しいんだけど、なんだかどうもすかした奴というか、物言いがいちいちカチンと来るというか、これは昔見た印象と同じだった。
粗野で実直な牧童頭のリーチの方が好きだったが、今回見てもやっぱりかっこよかった。
部下たちに見放されても一人で戦うぞと気張って行っちゃう頑固なテリル少佐を追って行くとこはやはりいい。少佐に追いついて二人並んで馬を駆るところ、少佐は「やっぱり来たな」と我が意を得たりという感じでにんまりし、一方リーチは「しょーもない親父だけど見捨てるわけにもいかねえしっ!!」という感じの表情でそれがなんとも言えずよかった。
チャック・コナーズは見た目はかなり男前なのに、救いようのない馬鹿息子の役で気の毒。
あと、メキシコ人の馬丁ラモンが、とぼけた感じのいい味を出していた。(2012.5)


ゴーストタウンの決闘 The Law and Jake Wade
1958年 アメリカ 87分
監督:ジョン・スタージェス
出演:ジェイク・ウィード(ロバート・テイラー)、クリント・ホリスター(リチャード・ウィドマーク)、ペギー(パトリシア・オーエンス)、ウォルテロ (ロバート・ミドルトン)
元無法者の保安官ジェイクは、強盗仲間だったクリントを死刑から救うために脱獄させる。が、クリントは昔奪った金のありかを言えとジェイクに迫り、二人は 金が隠してあるゴーストタウンに向かうことに。コマンチ族の襲撃から逃れた二人は一対一の対決をするが……。
悪党クリント役のリチャード・ウィドマークが光る。(2004.6)

このひと言:「銀行強盗やりすぎるとアルプス山脈に行けない。」(クリント・ホリスター)

縄張り The Sheepman
アメリカ 1958年 86分
監督:ジョージ・マーシャル
出演:ジェイソン(グレン・フォード)、デル(シャーリー・マクレーン)、ベッドフォード少佐/ジョン・ブレッドソー(レスリー・ニールセン)、ミルト (エドガー・ブキャナン)、アンジェロ(ペドロ・ゴンザレス=ゴンザレス)、ジャンボ(ミッキー・ショーネシー)、チョクトー(パーネル・ロバーツ)
牛の牧畜がさかんな西部の町で、羊を飼おうとする男ジェイソンが巻き起こす騒動を描く、明るく軽快なウェスタン。
牛を放牧している土地に羊を入れようするジェイソンは、町の権力者であるベッドフォード少佐と対立する。実は、二人は古い知り合いで、しかもわけありだった。
辛い過去を隠し、ひょうひょうと振る舞いながら意志を貫こうとするジェイソンを、グレン・フォードが気持ちよさそうに演じている。彼に惹かれていく牧場主の娘デルとのやりとりも楽しい。
町の酒場にたむろするミルトや羊飼いのアンジェロなど、戦わない脇役がいい味を出している。(2008.2)


左ききの拳銃 The Left-handed Gun
1958年 アメリカ 白黒 102分
監督 アーサー・ペン
出演 ポール・ニューマン
ポール・ニューマンが西部に名高い実在の無法者ビリー・ザ・キッドを独自の魅力で演じた。
暴走して破滅していく若者の姿が胸をしめつける。暗いトーンであまりわくわくはしないが、いい映画だと思う。(2003.2)

おまけ: ビリー・ザ・キッドが左ききだったと言われるのは、写真のネガが裏返しになっていたためで実は右ききだったという話を聞いたことがある。

ガンヒルの決闘 The Last Train from Gun-Hill
1959年 アメリカ 94分
監督:ジョン・スタージェス
出演:マット・モーガン(カーク・ダグラス)、リック・ベルドン(アール・ハリマン)、クレイグ・ベルドン(アンソニー・クイン)
保安官マット・モーガンは妻を殺した犯人を追ってガンヒルの町にやってくる。
やがて、犯人は町のボスでマットの親友であるクレイグ・ベルドンの息子リックであることが判明する。
クレイグは息子を見逃すよう懇願するが、マットは承知しない。帰りの汽車が到着するまで数時間、事態は急速に緊迫していく。
リックのあごにショットガンを突きつけて汽車に乗ろうとするマットとそれを阻止しようとするクレイグ。両雄の対決がみもの。
ラスト、遠ざかっていく町のトラック・バック・ショットが印象に残る。(2004.6)


騎兵隊 The Horse Soldiers
1959年 アメリカ 119分
監督:ジョン・フォード
出演:マーロウ大佐(ジョン・ウェイン)、ケンドール(ウィリアム・ホールデン)、ハンナ(コンスタンス・タワーズ)、カービィ(ジャドソン・プラッ ト)、ブラウン(フート・ギブソン)
南北戦争中、北軍は南軍の補給拠点攻撃を計画、マーロウ大佐の部隊に指令が下される。
一行に軍医ケンドールが同行する。彼とマーロウは、そりが合わず反目しながらも、次第に互いを認め合っていく。
南部の鉄火女ハンナをコンスタンス・タワーズが好演。
激戦の末、追いつめられた南軍はついに士官学校幼年部?の児童からなる部隊を出動(おたふく風邪で2名欠席)させる。幼い子供を相手にできずやれやれと いった面もちで大佐が撤退の指令をくだす場面はほほえましい。(2004.6)


リオ・ブラボー Rio Bravo
1959年 アメリカ 135分
監督:ハワード・ホークス
曲:「皆殺しの唄」ディミトリ・ティオムキン作曲(原曲:メキシコ民謡 De Guello「首斬り」)、「ライフルと愛馬」ディミトリ・ティオムキン作曲、ディーン・マーティン唄
出演:ジョン・T・チャンス(ジョン・ウェイン)、デュード(ディーン・マーティン)、コロラド(リッキー・ネルソン)、フェザース(アンジー・ディキン スン)、スタンビィ(ウォルター・ブレナン)、パット(ワード・ボンド)、ハロルド(ハリー・ケリーJR)、ネーザン(ジョン・ラッセル)、ジョー(ク ロード・エイキンズ)、
西部劇の痛快娯楽作品。
頼りになる保安官チャンス、銃の使い手でありながらアル中に身を持ち崩したデュード、二挺拳銃の若者コロラドの主要の三人がそれぞれみごとに個性を発揮し て活躍する。
たんつぼのシーンから始まって、植木鉢のシーン、犯人が逃げ込んだ酒場にデュードが乗り込むシーン、人質交換からダイナマイトが炸裂するまでのクライマッ クスなどなど、きちっと計算されたアクションが次から次へと気持ちよく展開していき、しかもそのあいまに、デュードの心の葛藤やチャンスと女賭博師フェ ザースと恋の駆け引きなどが巧みに挿入されていく。
保安官事務所の前で「皆殺しの唄」を聞くシーンの男たちの位置のなんと決まっていることか。
シーンのひとつひとつを思い出してもいちいちわくわくする傑作だ。
ホークスの西部劇三部作の1作目。他に「エル・ドラド」と「リオ・ロボ」。(2004.6)

「早稲田松竹クラシックスVol.91ウエスタン・カーニバル」で見た。全編通してみるのはたぶん30年ぶりくらいだが、この映画はあまり印象が変わらない。が、フェザース(アンジー・ディキンソン)とチャンス(ジョン・ウェイン)のシーンになると、軽快な西部劇活劇が、一気に都会的なソフィシケイテッド・ラブ・コメディの様相を呈してくるという印象はあったのだが、これほどまでとは思わなかった。完全にディキンソン主演のラブ・ストーリーみたくなっている。
保安官事務所の玄関先のサイドウォークで、チャンスとデュード(ディーン・マーチン)とコロラド(リッキー・ネルソン)が話しているところに「皆殺しの唄」が流れてくるシーンや、植木鉢のシーンや、デュードが「皆殺しの唄」を聞いて酒を瓶に戻して「あの曲を聞いたら指の震えが止まったぜ。」というシーンや、人質を歩かせる人質交換シーンが大変好きである。(2014.9)

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