みちのわくわくページ

○ 映画(〜2000年) は行

<あいうえお順>
幕末太陽傳(1957)、 花と嵐とギャング(1961)、 反逆児(1961)、 美女と液体人間(1958)、 人斬り与太(1974)、 広島仁義 人質奪回作戦(1976)、 「無頼」より大幹部(1968)、 ブリット(1968)、 ブレードランナー(1982)、 ブロンコ・ビリー(1980)、 ベスト・キッド(1984)、 冒険者たち(1967)、 冒険者カミカゼ(1981)、 火垂るの墓(1988) 、 ペリカン文書(1993)、 慕情(1955)

美女と液体人間
1958年 日本 東宝 87分
監督:本多猪四郎
特撮監督:円谷英二
出演:新井千加子(白川由美。ナイトクラブの歌手)、政田(佐原健二。生物化学助教授)、富永(平田昭彦。警視庁刑事)、真木博士(千田是也)、内田(佐藤充。麻薬密売人)、三崎(伊藤久哉。麻薬密売人)
ケーブルテレビで録画したのを見る。
麻薬密売人の三崎が雨の夜、麻薬の入った鞄を置き、衣服を脱ぎ捨てたまま、失踪する。
海上での原爆実験時に近くに居合わせた漁船の乗組員が、放射能の影響で「液体人間」となって、本土に上陸し、人を襲っていたのだ。
液体人間に襲われた人間は溶けてしまい、身に着けていた衣服や靴がそのままの状態で残される。得体のしれないものが、雨と共に排水溝に流れて逃れる描写は、なかなか不気味だ。
三崎の愛人で、ナイトクラブ歌手の千加子が警察に呼ばれて尋問されるが、彼女は何も知らない。
液体人間が引き起こす騒ぎに、麻薬密売事件が絡んで、なかなか興味深い。
科学者が出てきて、実験と理論で真相を解き明かしていくのだが、がまの実験など、てきぱきとしてチープな感じがなんともなつかしい。子どものころ見た、怪獣が出てこない怪奇怪物SFテレビシリーズ「怪奇大作戦」や「ウルトラQ」を思い出させ、当時の怖がりつつもわくわくした気持ちがよみがえってきた。
密売人仲間の佐藤充が加奈子を車で連れ去り、それを佐原健二が車で追う、怪物話とは直接関係ないカーチェイスなどもあって楽しかった。地下水道での追跡や怪物との対決、水上で燃え広がる炎なども、どこかで見たようなシーンだと思いつつ、見応えがあっておもしろかった。(2013.8)

同様映画:[東宝の変身人間シリーズ「電送人間 」(1960)、「ガス人間第1号」 (1960)]、「マタンゴ」(1963)、「透明人間」(1954)

広島仁義 人質奪回作戦
1976年 日本 90分
監督:牧口雄二
出演:神野弘志(松方弘樹)、北条光明(小林旭)、神野涼子(中島ゆたか)、沖本(室田日出男)、柏木(地井武男)、北条佐代(佐藤友美)、竹森(夏八木勲)

神野と北条、ヤクザの世界の友人同士が、しのぎを巡って対立。神野の妻で光明の妹である涼子を中島ゆたかが演じる。松方の波止場での壮絶な死に様がみどころ。敵方の竹森役の夏八木がクールなヤクザを演じて目立っている。(2021.6)


「無頼」より大幹部
1968年 日本 日活 95分
監督:桝田利雄
原作:藤田五郎「無頼」
脚本:池上金男、久保田圭司
出演:藤川五郎/人斬り五郎(渡哲也)、橋本雪子(松原千恵子)、辻川猛夫(浜田光夫)、辻川勇(川地民夫)、鈴本(藤竜也)、杉山勝彦(町田京介)、杉山夢子(松尾嘉代)、水原(水島道太郎)、上野(青木義朗)、松田(戸田皓久)、ドス健(深江章喜)、島本久造(高品格)、信子(吉田志津子)、カトレアのママ(富永美沙子)

知人がFBでユーチューブに上がっているのを紹介していたので、ちょっとのぞくつもりが全編見てしまった。
渡哲也が、過酷な環境に生まれ、やくざにならざるを得なかったグッド・バッド・マンの青年五郎をたいへん魅力的に演じている。河地民夫が、五郎の子分の猛夫の兄で、敵の組の幹部の洒落物のやくざを演じてかっこいいが、あまり見せ場がないのが残念。(2016.10)
<無頼シリーズ>
「無頼」より 大幹部(1968) シリーズ第1作
大幹部 無頼(1968) シリーズ第2作
無頼非情(1968) シリーズ第3作
無頼 人斬り五郎(1968) シリーズ第4作
無頼 黒匕首(くろドス)(1968) シリーズ第5作
無頼 殺(バラ)せ(1969) シリーズ第6作


ブリット BULLITT
1968年 アメリカ 114分
監督:ピーター・イエーツ
原作:ロバート・L・パイク
音楽:ラロ・シフリン
出演:フランク・ブリット(スティーヴ・マックィーン)、ウォルター・チャルマース上院議員(ロバート・ボーン)、デルゲッティ刑事(ドン・ゴードン)、サム・ベネット警部(サイモン・オークランド)、キャシー(ジャクリーン・ビゼット)、ベイカー(ノーマン・フェル)、レニック(フェリス・オーランディ)、ジョン・ロス(パット・レネーラ)、ピフィル(メガネの殺し屋。ビル・ヒックマン)、白髪の殺し屋(ジョン・アプリア)、ート・ロス(ヴィク・タイバック)、ドクター・ウィラード(ジョーグ・スタンフォード・ブラウン)、ワイズバーグ(タクシー運転手。ロバート・デュヴァル)

昔、二番館で見たときは全然おもしろくなかったのに、巷の評判はだいぶいいのが意外だった。カーチェイスがすごかったことしか覚えていないので、録画で見なおした。
冒頭、シカゴマフィアの金を横領して逃げる男とそれを追う組織の面々の様子が暗い夜のビルの中で描かれるが、説明が一切ないので状況がよくわからない。このとき逃げた男が組織の犯罪について証言する証人のロスであり、サンフランシスコの刑事ブリットは、大物上院議員のチャルマースからロスの護衛を頼まれる。しかし、ロスは潜伏先のホテルで2人組の男に襲われ、瀕死の状態となってしまう。
以前見たときはこの証人にまつわる展開がよくわからなかったことと、ブリットの任務が達成感がないまま終わってしまうので、つまらなく感じたのだと思う。
が、今回はなかなか味わい深く、おもしろく見た。
音楽は渋く、演出もスタイリッシュ。サンフランシスコの高低差の激しい道路を長々と疾走するカーチェイスとともに、ラストの夜の飛行場での追いかけも見ごたえがあった。そして、マックィーンが地味で渋くてかっこよかった。こうゆう佇まいの男は、最近見かけなくなってしまったなと思いながら、じっくり見入ってしまった。アップになったときの左頬のイボさえ魅力的に感じたのだった。
相棒の刑事デリ(デルゲッティ)、ブリットの有能さを知っていて上院議員に対抗するベネット警部の2人も地味によかった。(2022.5)


ブレードランナー  BLADE RUNNER
1982年 アメリカ 117分
監督:リドリー・スコット
原作:フィリップ・K・ディック「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」
出演:リック・デッカード(ハリソン・フォード)、レーチェル(ショーン・ヤング)、ガフ(エドワード・ジェームズ・オルモス)、ロイ・バティー(ルトガー・ハウアー)、プリス(ダリル・ハンナ)、リオン・コワルスキー(ブライオン・ジェームズ)、ゾーラ(ジョアンナ・キャシディ)、セバスチャン(ウィリアム・サンダーソン)、エルドン・タイレル(ジョー・ターケル)、ハンニバル・チュウ(眼球製作者。ジェームズ・ホン)、ホールデン(モーガン・ポール)
1982年に、公開前に渋谷パンテオンの試写でみた。たいへん気に入ったが、当時はあまり話題にならず。
私としては、映像美とか、レプリカントのアイデンティティーとかいうことより、雰囲気のあるハードボイルドだから好きだった。雨の降り続く近未来のロサンジェルスの暗く滅入るような雰囲気、孤独で物静かなデッカード、やたら強い女レプリカントのプリス、デッカードを助け雨の中でうつむきつつ逝くロイ、折り紙を残すガフ、といったものがそれぞれよかった。
ラストのデッカードのナレーションもハードボイルドならではで好きだった。1992年のディレクターズカット(116分)は見ていない。(2017.11)
関連作品:「ブレードランナー2049」(2017)

ブロンコ・ビリー Bronco Billy
1980年 アメリカ  116分
監督:クリント・イーストウッド
出演:ブロンコ・ビリー(クリント・イーストウッド)、ドク(スキャットマン・クロザース)、レフティ(ビル・マッキニー)、キングイーグル(アパッチインディアン。ダン・ヴァディス)、ロレイン・ランニングウォーター(キングイーグルの妻。シェラ・ペチェウ)、レオナルド(逃亡兵。サム・ボトムス)、アントワネット・リリー(ソンドラ・ロック)、ジョン・アーリントン(アントワネットの夫。ジェフリー・ルイス)、ディックス保安官(ウォルター・バーンズ)、駅の技師(ハンク・ウォーデン)
DVDで見直す。ブロンコ・ビリー一座の面々は、それぞれユニークでおもしろい。
ソンドラ・ロックのリリーは、そんなによくない印象はなかったが、今見ると美人なだけでどこがいいのかわからない。(2021.11)


ベスト・キッド THE KARATE KID / The Moment of Truth
1984年 アメリカ 127分
監督:ジョン・G・アヴィルドセン
音楽:ビル・コンティ
出演:ダニエル・ラルーソ(ラルフ・マッチオ)、ミヤギ(ノリユキ・パット・モリタ)、アリ・ミルズ(エリザベス・シュー)、ルシール・ラルーソ(母。ランディ・ヘラー)、
ジョニー・ローレンス(ウィリアム・ザブカ)、ジョン・クリース(マーティン・コーヴ)

有名映画を録画で見る。
冒頭、ダニエル母子が、アメリカ東部から西海岸へ引っ越すため、車で旅をする様子がタイトルバックで映される。ニュージャージー州ニューアークからカリフォルニアへ、途中、セドナの赤い岩山をバックにエンコしたおんぼろ車をなんとか動かす様子が出てくる。思わぬ大陸横断の旅が見られてつかみはOKという感じだった。
シングルマザーの母の仕事の都合で、気が進まないまま新しい町に移転してきたダニエルは、空手道場に通うローレンスたちに目をつけられてしまう。ダニエルは、ローレンスの元彼女でヒルズに住むお金持ちの娘アリを好きになるが、なぜかアリもダニエルに気があり、ローレンスはそれが気に入らない。なにかにつけて嫌がらせをして暴力をふるうローレンスに対抗するため、ダニエルは、アパートの修理人の日系の老人ミヤギが実は空手の達人であることを知り、彼に空手を教わり、少年空手選手権に出場することに。
ダニエルはもっとへなちょこかと思っていたが、割とちゃんとした子だった。ミヤギが太平洋戦争時に日本人収容所で最愛の妻とおなかにいた子を亡くしたことを知って、酔いつぶれたミヤギに毛布をかけてやるところなどよかった。盆栽が出てくるのもよかった。
車のワックスかけ、塀のペンキ塗り、壁塗りが空手の訓練になるかどうかは定かではないが、円運動と呼吸とバランスが大事なのは太極拳と同じだと思った。
試合であれよあれよという間に勝ち進んで、決勝でローレンスに勝ってローレンスがダニエルを認めて余韻もへったくれもなくぶちっと終わるのが潔かった。(2020.11)
関連作品:「ベスト・キッド」(2010)


冒険者たち LES AVENTURIERS
1967年 フランス 110分
監督:ロベール・アンリコ
原作:ジョゼ・ジョバンニ
音楽:フランソワ・ド・ルーベ
出演:マヌー(アラン・ドロン)、ローラン(リノ・ヴァンチュラ)、レティシア(ジョアンナ・シムカス)、パイロット(セルジュ・レジアーニ)、ヴェルタン(保険屋。ポール・クローシェ)、イベット(オディール・ポワゾン)、ジャンジャン(レティシアの従弟。ジャン・トロニョン)

有名作品をDVDで見る。ちゃんと見るのは初めてかもしれない。
冒頭の凱旋門を飛行機で潜り抜けようとするシーンが印象にあったが、話のメインはコンゴ沖での宝探しだ。小型機パイロットのマヌー、エンジニアのローラン、前衛芸術家のレティシア、3人の男女のバランスがとてもいい。マヌーは知り合いのおふざけがもとでパイロットのライセンスを剥奪され、ローランは渾身の作であるレーシングカーのエンジンが試走段階で炎上し、レティシアは個展を開いて一躍時の人となったものの酷評を浴びて落ちぶれる(映画には描かれないがパトロンを失ったと思われる)。夢破れた3人は、コンゴ沖に墜落した飛行機に積まれていたという財宝を引き上げるため、行動を開始する。墜落した飛行機に乗っていたパイロットが加わり、彼らは財宝を手に入れるが、話をかぎつけたギャングたちに襲われ、レティシアは流れ弾に当たって死んでしまう。残されたマヌーとローランは、レティシアが育った港町ラ・ロシェルを訪れる。ひなびた町の博物館で案内役をしていたレティシアの従弟の少年がいい。そして町の海岸沖には、かつてレティシアが、財宝が手に入ったら買い取りたいと言っていた海上の要塞(ボワイヤー砦)があった。ローランは、要塞を買い取るが、やがてそこにもギャングの手が伸びる。
マヌーはレティシアを愛していたが、レティシアが愛していたのはローランだった。銃弾を受け瀕死のマヌーに、ローランは「レティシアが愛していたのはお前だ」とうそをつくが、マヌーは「うそつきめ」と言って微笑んで死んでいく。このあたりの3人の男女関係がなんとも心憎いのだった。
複葉機、レーシング・カー、溶接技術を用いた金属の前衛彫刻、船、ダイビング、海中の財宝、銃撃、海上の要塞、旧ドイツ軍の武器庫と、「冒険者」のタイトルにふさわしい、冒険心満載のアイテムも楽しい。(2020.11)

冒険者カミカゼ  The Kamikaze Adventurer
1981年 日本 東映 115分
監督:鷹森立一
脚本:内藤誠、桂千穂、中島貞夫
テーマ曲: フランシス・ゴヤ 「冒険者たちのメロディー」
出演:神風大介/JJ(千葉真一)、星野明(真田広之)、金城ケイ(秋吉久美子)、立花みどり(あべ静江)、海野九三(尾藤イサオ)、伴正平(川津祐介)、アキラのバンド仲間(クロコダイル)、堂島(岡田英次)、珠美(江月美穂)、塚田(曽根晴美)、黒木(成瀬正)、ソムリエ(志穂美悦子)

「冒険者たち」の日本映画千葉真一版。
3人の男女がチームを組んでお宝を手に入れようとするが、こちらは海に沈んだ財宝ではなく、医科大学が不正入学で手に入れた7億円を現金輸送車から奪い、それをヤクザに奪われ、さらに取り返そうとするという筋書き。
神風大介は、もとオリンピック体操選手で大学職員、明は不正入学がばれて大学を追われた体操選手でバンドもやっている。ケイは、家出して乗馬の専門学校に通うジョッキー志望の若い女性である。「冒険者たち」のように3人がはしゃいだり、海辺の家で楽しそうに計画実行の準備をしたりする様子が描かれるが、3人の男女関係の機微とか哀愁は感じられず、ただのほほんとしている。
複葉機、乗馬、ジープ、ダイビング、水上スキー、グライダーが登場し、敵から金を奪い返したものの、ケイは銃弾に倒れ、残された大介と明は金を持ってケイの故郷である沖縄の島(ロケ地は軍艦島)を訪れるが、敵はそこにも姿を見せ、激しい銃撃戦が行われる。こうした展開は「冒険者たち」と似ている。
海底からお宝を引き揚げる展開にするため、敵のボスが奪った大金をわざわざ海の底に沈めて保管したり、ラストで重要な舞台となる水上の要塞のかわりに要塞にしては広くて生活感のある軍艦島で戦い、しかも取ってつけたように元兵器庫の設定が出てきて(だから沖縄にしたのか)大量の手りゅう弾を手に入れて、敵の銃撃に対抗したりと、「冒険者たち」を意識した無理やりの設定があるのだが、それらがどうにも憎めないのだった。(2020.11)
参考映画:「冒険者たち」(1967年フランス)、
「無宿 やどなし」(1974年 日本、監督:斉藤耕一、出演:勝新太郎、高倉健、梶芽衣子)、「黄金のパートナー」(1979年 日本、監督:西村潔、出演:三浦友和、藤竜也、紺野美沙子)、


ペリカン文書 THE PELICAN BRIEF
1993年 アメリカ 141分
監督:アラン・J・パクラ
原作:ジョン・グリシャム「ペリカン文書」
出演:ダービー・ショウ(ジュリア・ロバーツ)、グレイ・グランサム(新聞記者。デンゼル・ワシントン)、トーマス・キャラハン(教授。サム・シェパード)、バーヒーク(FBI法律顧問。キャラハンの友人。ジョン・ハード)、スミス・キーン(編集長。ジョン・リスゴー)、カーティス・モーガン/ガルシア(ジェイク・ウェバー)、ローゼンバーグ(判事。ヒューム・クローニン)、
大統領(ロバート・カルプ)、コール(大統領補佐官。トニー・ゴールドウィン)、ヴォイルズ(FBI長官。ジェームズ・B・シッキング)、グミンスキー(CIA長官。ウェリアム・アザートン)、カーメル(殺し屋。スタンリー・トゥッチ)、マティース(石油王。大統領支持者。)

最高裁判事が暗殺される事件が起こり、法科の学生ダービーは、自分なりの説をたててレポートにした。それが的を得ていたからたいへん、国家上層部につながる事件の黒幕に文書の存在を知られてしまい、命を狙われるはめに。師であり恋人でもある教授キャラハンが殺され、窮地に立つダービーは、キャラハンがファンだった新聞記者のグランサムに助けを求める。
素人がプロをしのぐ成果を出してしまって、命を狙われるという昔からあるハリウッドの巻き込まれものサスペンス・アクション。ヒロイン役のジュリア・ロバーツは可もなく不可もなくといった感じだが、若いデンゼル・ワシントンがきりりとした青年記者を演じてかっこいい。彼の上司のキーン編集長もなかなかよかった。黒幕の富豪がまったく姿を見せないのが斬新である。(2022.6)


慕情 LOVE IS A MANY-SPLENDORED THING
1955年 アメリカ 102分
監督:ヘンリー・キング
原作:ハン・スーイン
音楽:アルフレッド・ニューマン
出演:ハン・スーイン(ジェニファー・ジョーンズ)、マーク・エリオット(ウィリアム・ホールデン)、アデリーン・パーマー=ジョーンズ(イソベル・エルソム)、ハンフリー・パーマー=ジョーンズ(トリン・サッチャー)、ジョン・キース医師(マーレイ・マシソン)、アン・リチャーズ(ヴァージニア・グレッグ)、ロバート・ハン(リチャード・ルー)、ノラ・ハン(スー・ヨン)、スザンヌ(ジョージャ・カートライト)、スーチェン(ドナ・マーテル)

図書館でDVDを借りてみる。
言わずとしれた恋愛映画の古典的名作。冒頭、有名すぎるテーマ曲が流れるだけで、意味もなく感極まる。
1949年の香港。イギリス人と中国人のハーフの女医ハン・スーインは、軍人だった夫を亡くし、研修医として香港の病院で働いている。彼女は、パーティでアメリカ人の新聞記者マーク・エリオットと知り合う。マークにはシンガポールに住む妻がいたが、二人は恋に落ちてしまう。
海水浴デートの際に二人は湾の向こう岸の知人の家まで泳いでいく。この泳いでいって海から訪問というのがよかった。
二人は、病院の裏の丘の上に立つ一本の木の下で会う約束をする。この丘と木が2人の思い出の場所となり、最後のここでのシーンはなんとも切なくてよい。
中国人としての自分を主張するスーインは、マークと言い争うが、彼女の中国人の家族たちはどうもよくわからない人々として描かれていて、中国人の扱いがあいまいなのは残念だった。(2017.5)

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