みちのわくわくページ

○ 外国映画 007シリーズ 1990-2015

<制作年順>
007/ゴールデンアイ、 007/トゥモロー・ネバー・ダイ、 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ、 007/ダイ・アナザー・ディ、
007/カジノ・ロワイヤル(2006)、 007/慰めの報酬、 007 スカイフォール、 007 スペクター

007/ ゴールデンアイ  Golden Eye
1995年 イギリス・アメリカ 130分
監督 マーティン・キャンベル
主題歌 ティナ・タナー
原作:イアン・フレミング
出演:ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)、ナターリャ・シモノヴァ(イザベラ・スコルプコ)、アレク・トレヴェルヤン(ショーン・ビーン)、ゼニア・オナトップ(ファムケ・ヤンセン)、ジャック・ウェイド(ジョー・ドン・ベイカー)、ヴァンタイン・ズコフスキー(ロビー・コルトレーン)、M (ジュディ・デンチ)、Q(デズモンド・リュウェリン)、マネーペニー(サマンサ・ボンド)
ロスナンは否定派もいるみたいだけど、自分は好き。銃さばきとか、動きがいいと思うのだが、どうか。
ヒロインを連れ去った車をボンドが戦車で追っかけるシーンが傑作。ヒロインが「信じられない」って顔をしてるのがイイんですよ。(元)

「ワールド・イズ・ノット・イナフ」にも出演し、なかなかいい味を出しているヴァンタイン役のロビー・コルトレーンは、「ハリー・ポッター」シリーズでも、その巨体を生かして気のいい門番のハグリット役を演じている。

007/ トゥモロー・ネバー・ダイ Tomorrow Never Dies
1997年 アメリカ 119分
監督 ロジャー・スポティスウッド
主題歌 シェリル・クロウ
原作:イアン・フレミング
出演:ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)、ウェイ・リン(ミシェル・ヨー)、エリオット・カーヴァー(ジョナサン・プライス)、ジャック・ウェイド(ジョー・ドン・ベイカー)、M(ジュディ・デンチ)、Q(デズモンド・リュウェリン)、マネーペニー(サマンサ・ボンド)
近作では一番のできばえだと思う。「ヘリコプター対オートバイ」というそれだけで映画な感じがする設定を、スラム街で強引に繰り広げるのが素晴らしい。(元)

007/ワールド・イズ・ノット・イナフ The World is Not Enough
1999年 アメリカ 127分
監督 マイケル・アプテッド
原作:イアン・フレミング
出演:ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)、エレクトラ・キング(ソフィー・マルソー)、レナード(ロバート・カーライル)、クリスマス・ジョーンズ(デニス・リチャーズ)、ヴァンタイン・ズコフスキー(ロビー・コルトレーン)、R(ジョン・クリーズ)、M(ジュディ・デンチ)、Q(デズモンド・リュウェリン)、マネーペニー(サマンサ・ボンド)
みどころはソフィー・マルソーの怪演。正体を見透かされたとたん、絵に描いたように悪い顔になるのです。パトリシア・ハースト・ネタというのは、いい着眼点だと思う。(元)
誘拐犯の手から自力で逃れたという過去を持つ石油王の令嬢エレクトラ。ボンドはMから彼女の護衛をするよう指令を受ける。が、エレクトラと狂気のテロリスト、レナードの間には隠された関係があった…。エレクトラと対決するボンドを観て、ブロスナンはいいと思った。大がかりな要塞は出てこないけど、エレクトラ、レナード、ヴァンタイン、そしてボンドといった登場人物が魅力的で最後まで飽きない。(でもMは司令室から出ない方がいいと思った。)
「007/ロシアより愛をこめて」以来、ほとんどの作品に出演していたQ役のデズモンド・リュウェリンが1999年に他界し、彼のQはこの作品が見納めになった。改めてビデオで見直すと、彼が引退を表明し床下にすーっと消えていく姿にじーんとくるものがある。

007/ダイ・アナザー・ディ Die Another Day 
2002年 アメリカ・イギリス 123分
監督:リー・タマホリ
主題歌:マドンナ
原作:イアン・フレミング
出演:ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)、ジンクス(ハル・ベリー)、グスタフ・グレーヴス(トビー・スティーヴンス)、ミランダ・フロスト(ロザムンド・パイク)、ザオ(リック・ユーン)、ファルコ(マイケル・マドセン)、ムーン大佐(ウィル・ユン・リー)、M(ジュディ・デンチ)、Q(ジョン・クリーズ)、マネーペニー(サマンサ・ボンド)、フェンシングのコーチ(マドンナ)
アイデア豊かで勢いがあって、楽しい。
秘密兵器は派手なボンドカーよりも、「指輪」がグッド。こういう、忍者の七つ道具みたいなのがいかにも007ですね。
クライマックスは38度線の大クライシス。北朝鮮ネタをやるなら、これぐらいやれってことか。やはり、年季の入ったシリーズは盛り上げ方がエグくてよろしい。(元)

ムーン大佐暗殺の命を受けて、ボンドは北朝鮮に潜入。疾走するホバークラフト上で格闘し、大佐を死に追い込んだと思った直後に、囚われの身となる。14ヶ月に及ぶ監禁と拷問の後、北朝鮮のスパイ、ザオとの人質交換によってやっと解放される。が、帰国したボンドは秘密漏洩の疑惑を受け、007のライセンスを剥奪されてしまうのだった。自らの疑惑を晴らすため、彼は施設を脱走してハバナへ向かう。
常夏のハバナから、イギリスを経て、極寒のアイスランドへ。そしてクライマックスは再び朝鮮と、舞台はめまぐるしく変わる。ザオと謎のダイヤモンド王グレーヴスとの関係は……?
最強のボンド・ガール、ハル・ベリーの颯爽としたスパイぶりにブロスナン=ボンドが負けてしまうのでは?と、ちょっとはらはらする場面もあったが、敵と対峙するブロスナンは、やっぱりかっこいい。アイスランドのガラスのフロアでのシーンはとってもクール。指輪の武器を使うところに注目! 何箇所かあるけど、どれも気がきいている。氷上のカーチェイスも迫力があった。
今度のQは、「モンティ・パイソン」のジョン・クリーズ。ハイテクを駆使した武器を見せてくれる。(2002)


007/ カジノ・ロワイヤル Casino Royale
2006年 アメリカ/イギリス 144分
監督:マーティン・キャンベル
原作:イアン・フレミング「007/カジノ・ロワイヤル」
出演:ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)、ヴェスパー・リンド(エヴァ・グリーン)、ル・シッフル(マッツ・ミケルセン)、ディミトリオス(サイモン・アブカリアン)、ミスター・ホワイト(イェスパー・クリステンセン)、マティス(ジャンカルロ・ジャンニーニ)、フェリックス・レイター(ジェフ リー・ライト)、M(ジュディ・デンチ)、モロカ(セバスチャン・フォーカン)
見終わってもテーマ曲がずっと耳に残って消えない。久し振りにそんな007を観た。
00(ダブルオー)の称号を得たばかりのボンドが、テロ組織に資金を提供する影の投資家ル・シッフルと対決する。
マダガスカルの工事現場での爆撃班追跡に続き、マイアミ空港での大型航空機爆破阻止。ふたつの派手なアクション・シーンのあと、クライマックスは、モンテネグロのカジノでル・シッフルとのポーカー勝負という渋さ。財務省から調達した資金(つまり税金!?)をもとに1億を越える大金をかけた大勝負に挑む。地味ながら緊張感あふれる対決が見られる。
ダニエル・クレイグは、これまでのおしゃれなボンドのイメージを覆す、どっちかというと育ちの悪そうな傭兵タイプ。ものを破壊しまくって大使館内にもずかずかと踏み込んで行ったり、拷問されてひきつった笑いを浮かべて毒づくあたりに凄みがある。
エヴァ・グリーンはかわいいし、ちょっと丸いフェリックスも憎めないし、血の涙を流し、喘息の吸引器を手放せない悪党ルッシフルもなかなかいい。
でも、私が一番わくわくしたのは、マダガスカルの爆撃犯を演ったセバスチャン・フォーカン(モロカという役名がついているらしい)が見せた空中逃走劇だ。飛行機やパラシュートが出てくるわけではない。フォーカンは工事現場の巨大なクレーンや鉄塔やビルを登って走って跳ぶ。ボンドは、フォーカンが軽やかに跳び越えたあとを、ロープを切って近道したりドアをぶち破って進んだりと身のこなしの美しさでは負け気味。フォーカンの華麗な動きにすっかりみとれてしまった。(2006.12)

あとから調べたらフォーカンは、パルクールというエクストリームスポーツ(速さ高さ危険さ華麗さなど過激な要素を売りとするスポーツの総称、スケボー、スノボー、フリークライミング、スカイダイビングなど)の創始者だという。パルクールは、道具を使わず肉体の動きのみで障害物を「登り」「越え」「跳び」、究極の移動を目指すもので、「ヤマカシ」などこれまでも映画のアクションシーンに取り入れられているらしい(参考:ウィキペディア等)。

007/慰めの報酬 QUANTUM OF SOLACE
2008年 イギリス・アメリカ 106分
監督:マーク・フォースター
出演:ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)、カミーユ(オルガ・キュリレンコ)、マティス(ジャンカルロ・ジャンニーニ)、フィールズ(ジェマ・アタードン)、ドミニク・グリーン(マチュー・マルリック)、メドラーノ将軍(ホアキン・コシオ)、M(ジュディ・デンチ)、フィリックス・レイター(ジェフリー・ライト)
前作に引き続きダニエル・クレイグがボンドを演じる007シリーズ第22作。
今回の敵は、環境保護団体を隠れ蓑にした世界的な悪の組織。幹部のグリーンは、南米の小国ボリビアのメドラーノ将軍と取引を交わして、ある資源の利権を手に入れようともくろんでいる。世界中の有力者や国家諜報機関をも取り込みつつある組織を前に、捜査を進めるボンドは次第に孤立していく。
本作が始まるのは、前作のラストから1時間後である。ボンドにとっては、愛する女性ヴェスパーの死からわずかな時間しか経っていないことになるが、見ている側にとってはそれはもうすでに2年も前の話。記憶もあいまいになっていて、ボンドが抱く強い悲しみになかなか同調できない。話の展開にもついて行けず、 記憶力だけでなく理解力も衰えたかとあせったのだが、どうやら他の人に聞いても説明不足だいうことなので、ちょっと安心した。
建物の高所から高所へ飛び移っての追跡、高級車による壮絶なカーチェイス、ボートで美女カミーユを強奪する水上アクション、そして小型飛行機による空の戦いと、手を変え品を変えてのめまぐるしいアクションが連発される。ボンドが飛行機を駆使する様子が見られてうれしい。が、飛行機は砂漠に不時着、ぼろぼろになった正装で砂漠を歩くボンドと美女という、ポスターで有名なシーンへとつながる。
将軍を仇と狙うカミーユに、ボンドは人の撃ち方の手ほどきをする。自らもヴェスパーを殺した相手への憎しみを抱いているはずなのに終始クールにふるまうボンドと、率直なカミーユ。ボンドは「深く息を吸って、一発で決めろ」とアドバイスし、カミーユはいざというときにその言葉を思い出す。二人の間にごく淡い師弟関係のようなものが芽生える。しゃれた台詞も時々あるが、やはりちょっと無骨でハードボイルドなボンドである。
前作も出てきた(らしい)ボンドの元仕事仲間マティスを演じる俳優ジャンニーニの濃いイタリア人顔は相変わらずいいが、昔見た「流されて」といい、何年か前の「ハンニバル」といい、私が見るときは大概気の毒な役回りだ。
それと、デンチがMになってから何回となく目にしたような気がするのだが、彼女がボンドを庇って啖呵を切るのはいい。 (2009.2)

このひと言(No.39)「死者が復讐を気にかけるとは思えない。」

007 スカイフォール SKYFALL
2012年 イギリス/アメリカ 143分
監督:サム・メンデス
出演:ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)、M(ジュディ・デンチ)、マロリー(レイフ・ファインズ)、イヴ(ナオミ・ハリス)、Q(ベン・ウィショー)、タナー(ロリー・キニア)、キンケイド(アルバート・フィニー)、シルヴァ(ハビエル・バルデム)、セブリン(ベレニス・マーロウ)、パトリス(オーラ・ラパス)
★ねたばれあります!★
シリーズ50周年の23作目。
世界各地で潜入調査中のエージェントの名を掲載した極秘リスト、ハードドライブが盗まれる。犯人を追っていたジェームズ・ボンドは、大追跡の末に列車から海に転落し、MI6は犯人を取り逃がす。(※MI6は、イギリスの秘密情報部SIS(SECRET INTELLIGENCE SERVICE)の旧称で、軍情報部第6課(Military Intelligence section 6)の略だが、今でも使われているらしい。−ウィキペディアより−)
やがてリストに載っていたエージェントの名が公表され、MI6の本部が爆撃される。死んだと思われていたボンドは、実は南の島でぶらぶらと毎日を過ごしていたが、MI6襲撃のニュースをテレビで見て復活の意を固める。
若いQやMの後継者が登場して、Mと007は、年寄り扱いされる。007はエージェントの再試験を受けてことごとく不合格という体たらくであるが、それでもMは強引に採用する。ダニエル・クレイグのボンドは実はあまり乗れなかったのだが、老いを感じるボンドを演じる彼はなかなかいい。
話はあまりスパイものっぽくない。敵は、悪の組織というよりは、Mに恨みを持つ個人シルヴァである。彼は元MI6のエージェントであり、Mと私的なつながりを持っている。国際的な謀略とか世界征服とか関係ないので、別にスパイでなくても成り立つ愛憎劇で、地味だ。
でも、おもしろい。
オープニングは、車、バイク、列車を駆使した豪快なアクションの連続でわくわくする。
上海の夜のネオン瞬く高層ビルでの、敵方の殺し屋パトリスとボンドの格闘シーンも見応えがあるし、シルヴァが正体を現す離れ小島が軍艦島なのもよかった。
かつてMに見放された凄腕エージェントのシルヴァと、Mが発砲命令を下したせいで味方の銃撃を受け海に落ちたボンド。MI6の非情なルールに従ってMに酷い目に遭わされた二人だが、シルヴァはMを恨み襲う側に、ボンドはMを守る側に分かれるのだ。
「ノーカントリー」でおかっぱ頭の衝撃的な殺し屋を演じたバルデムが、今回はブロンドの長髪スタイルで、敵役のシルヴァを怪演。これが実にきもくてよい。(「気持ち悪い」というより、この場合「きもい」というのがぴったりくる気がする。)
クライマックスは、ボンドが自分の故郷であるスコットランドで、Mとともにシルヴァ一味を迎え撃つ。だだっ広い荒野の中にボンドの生家がぽつんと立っている。廃屋と化しつつあるその家で、戦闘が繰り広げられる。家に残された銃器はボンドの父が使っていた古い猟銃のみ、加勢する昔馴染みの猟師キンケイドも年寄りということで、ここでもまた懐旧感が漂う。
若いQとボンドとのやりとりもいいし、あの女性も出てきたりして、ファンサービスに抜かりはない。アストン・マーチンが登場して007のテーマががんがんと響き渡った日には、条件反射的に血がたぎってきて、感無量となった。(2012.12)


007 スペクター SPECTRE
2015年 アメリカ・イギリス 148分
監督:サム・メンデス
出演:ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)、マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)、フランツ・オーベルハウザー/ブロフェルド(クリストフ・ヴァルツ)、ミスター・ヒンクス(デイヴ・バウティスタ)、ミスター・ホワイト(イェスパー・クリステンセン)、イヴ・マネーペニー(ナオミ・ハリス)、Q(ベン・ウィショー)、M(レイフ・ファインズ)、C/マックス・デンビー(アンドリュー・スコット)、ルチア・スキアラ(モニカ・ベルッチ)、前M(ジュディ・デンチ)
「カジノ・ロワイヤル」から続くダニエル・クレイグがボンドを演じる4作目で、話の内容も続いているらしいのだが、あまり覚えていないのだった。
冒頭の長回しシーンが好評のようだ。「死者の日」でにぎわうメキシコシティ、骸骨の仮面をかぶった人々が行き交う通りからホテルの入口を経てエレベーターに乗って降りて、部屋に入ったところでボンドが仮面を外して顔を見せ、連れ立ってきた女に「ちょっと待ってて」と言って部屋の外に出る。この後の、ホテルの壁沿いに進み、連なるビルの屋根を渡って行って通りを隔てたビルの一室にいる標的に狙いを定め、撃つまでがよく、ボンドの一発で向かいの古そうな建物ががらがらと崩れ落ちるのもいい。ラストの砂漠の中の敵の基地の爆発ともども、007シリーズらしい豪快な建物の崩壊ぶりを見せてくれたのだった。
他にも「ロシアより愛を込めて」を思い出させる長距離列車のシーンや、カーチェイスやヘリコプターのアクション、砂漠の中の秘密基地で敵のボスに招待されるボンドとボンドガールなど、往年の007シリーズを思わせる展開がいろいろあった。
封印されていた(らしい)「スペクター」と「ブロフェルド」の名が復活。ブロフェルドことフランツは、実はボンドと少年時代を過ごした昔馴染みで、演じるはクリストフ・ヴァルツとなれば俄然盛り上がるところなのだが、これが今一つで精彩に欠けていて残念至極だった。
若いQとおじさんの新Mが、現場仕事に慣れてないけどそれなりに頑張っている感じはよかった。(2015.12)


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