みちのわくわくページ
時間旅行 タイムトラベルの映画(海外)3

<制作年順 2000年〜>
オール・ユー・二―ド・イズ・キル(2014)、 
オーロラの彼方へ(2000)、 ニューヨークの恋人(2001)、 タイムマシン(2002)、 
ターミネーター1〜3(1984〜2003)、 タイムライン(2003)、 イルマーレ(2006)、
ルイスと未来泥棒(2007)

オール・ユー・二―ド・イズ・キル EDGE OF TOMORROW
2014年 アメリカ 113分
監督:ダグ・ライマン
原作:桜坂洋「All You Need Is Kill」
出演:ウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルーズ)、リタ・ヴラタスキ(エミリー・ブラント)、ファレウ軍曹(ビル・パクストン)、スキナー(ジョナス・アームストロング)、キンメル(トニー・ウェイ)、グリフ(キック・ガリー)、フォード(フランツ・ドラメー)、クンツ(ドラゴミール・ムルジッチ)、ナンス(シャーロット・ライリー)、ブリガム将軍(ブレンドン・グリーソン)
近未来における異星人との戦争にタイムループ現象を絡めたSFアクション。
トム・クルーズが、戦場に行くことを極力嫌う広報係のへなちょこ青年将校という役どころで登場、無理やり激戦地に駆り出され、何度も戦死しては生き返り、同じ1日を繰り返すうち、屈強な戦士となっていく。トムは、前半の腰ぬけぶりをけっこう楽しそうに演じていて、興味深い。
戦場が主な舞台となっているため、回を追うごとに戦い慣れていくトム・クルーズのアクションを見るのが楽しい。うまくいかなければ「リセット」となり、そのたびケイジは殺されて、出撃前夜の基地で目覚める。私はあまりゲームはやらず、特にRPGとかかなり不得手なのだが、スマホのキャンディクラッシュはけっこうやっていて、難関ステージになると初めはどう攻略していいかわからず途方にくれるのだが、何度も挑戦しているうちに手立てを習得していき、条件がうまく合ったときに勢いをつけてクリアに持ち込む。この映画における、同じ時間での挑戦の反復はそのゲーム感覚に共通するものがある。
が、ケイジの視点でケイジといっしょに同じ戦いを繰り返している気でいると、彼が私たちの知らないことを口にするのを聞いて、実は彼は私たちが見ているよりもさらにはるか多くの反復を経ているのだということを知らされる。彼に同調していたつもりでいたこっちの気持ちは一挙に突き放され、彼に初めて状況を知らされるリタ側の心情に転化させられるのだ。
やがて、ケイジはタイムループ力を失い、やり直しができないというごく当然の現実に戻る。その時、見ている側も彼ともどもひどくこころもとない気持ちになるのだった。
いつ達成されるともしれない勝利を目指してひたすら同じ時を繰り返すという、精神に異常をきたしてもおかしくないくらい過酷な状況の中で女戦士と恋に落ちるという能天気な展開は、ハリウッド映画らしくてよかった。(2014.7)
このひと言(No.63):「目覚めたら私を探して。」
おまけ:
タイムループ現象を扱ったSFはいくつもある。
小説「リプレイ」(1986年。ケン・グリムウッド作。)では、主人公の男は43歳で死ぬたびに18歳の自分に戻り、何度も人生をやり直すという長期的なループに陥る。
映画「タイム・アクセル」(1993年。監督:ジャック・ショルダー)は、軟弱な青年が思いを寄せる女性の死に何度も立ち会い、なんとかして彼女を救おうと同じ1日を繰り返すというもので、設定は本作と重なるところがある。



オーロラの彼方へ Frequency
2000年 アメリカ 117分
監督:グレゴリー・ホブリット
出演:フランク・サリバン(デニス・クエイド)、ジョン・サリバン(ジム・カヴィーゼル)、ジュリア・サリバン(エリザベス・ミッチェル)、サッチ(アン ドレ・ブラウアー)、ゴードン(ノア・エメリッヒ)、ジャック・シェパード(ショーン・ドイル)
ニューヨークの空にオーロラが出現した日、ジョンは、自宅で亡き父の使っていた古い無線機を作動させた。電 波は30年の時をこえ、ジョンの父フランク・サリバンに受信される。翌日が彼の命日であることに気づいたジョンは、その死をくいとめようと必至の説得を開 始する……。
公開当時の宣伝では、30年の時を経て交わされる親子の会話、父を死から救おうとする息子、といった感動ストーリーのように言われていた記憶があるのだ が、父の死は映画の前半でごくあっさりと回避される。しかし、その変化によって未来がどんどんまずいことになっていく。二人は連続婦女暴行殺人犯を追うこ とになり、ジョンの父親であるフランクは、いまや自分と同年代の警官である息子のジョンにはっぱをかけられ、1969年当時の犯人の行動を阻止しようと孤 軍奮闘することに。クライマックスでは、1969年のフランクと現代のジョンが同一人物である犯人にそれぞれの時代で「同時に」襲われるという、時間ネタ 好きにとってはわくわくするようながシチュエーションが待っている。
ということで、映画の後半は、30年の時を超え父と息子が協力して事態の修復に奔走する、という時間SF活劇に急転。今も昔も変わらずニューヨークっ子が 熱狂する地元の大リーグチーム、メッツの試合の展開などを交えながら、はらはらどきどきさせてくれる。(2004.10)


ニューヨークの恋人 Kate & Leopold
2001年 アメリカ 118分
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ケイト・マッケイ(メグ・ライアン)、レオポルド(ヒュー・ジャックマ ン)、スチュアート(リーヴ・シュレイバー)、チャーリー・マッケイ(ブレッキン・メイヤー)、オーティス(フィリップ・ボスコ)
1876年から現代にタイムスリップしてきたイギリスの侯爵とニューヨークのキャリアウーマンの恋を描いたラブ・コメディ。
X-MENシリーズでタフなミュー タント、ウルヴァリンを演じていたジャックマンが、優雅で教養あふれるジェントルマンを好演 している(「X-MEN2」)。
ニューヨークのど真ん中で白馬を駆る、という映画ら しい見せ場が楽しめる。
時空の穴を発見して騒動のもとをつくるケイトの元恋人スチュアートや、役者志望である弟のチャーリーも愉快。
最後の急展開などつっこみどころも残るが、楽しく見ればいいと思う。(2006.2)


タイムマシン The Time Machine
2002年 アメリカ 96分
監督:サイモン・ウェルズ
出演:ガイ・ピアース ジェレミー・アイアンズ
ウェルズの「タイムマシン」を、ウェルズの曾孫が監督した作品。
時間航行家は、アレクサンダー・ハーデゲンという名を持つ科学者。死んだ恋人のことが忘れられず、タイムマシンで過去に戻ることによって、なんとか恋人の 死を回避しようとするが、死は執拗に彼女につきまとうのだった。
絶望した彼は、未来への旅を続け、80万年後の世界を訪れる。
形を変えつつも、随所に原作のアイテムが散りばめられているのが楽しい。
ホログラムのみで登場する博物館のガイド役のオーランド・ジョーンズがなかなかよい。(2003.2)

映画:「タイムマシン」(1959)

タイムライン Timeline
2003年アメリカ 116分
監督:リチャード・ドナー
原作:マイケル・クライトン「タイムライン
出演:クリス(ポール・ウォーカー)、ケイト(フランシス・オコナー)、マレク(ジェラルド・バトラー)、ジョンストン教授(ビリー・コノリー)、スターン(イーサン・エンブリー)、フランソワ(ロシフ・サザーランド)、ドニガー(デビッド・シューリス)、ゴードン(ニール・マクドノー)、レディ・クレア(アンナ・フリエル)、オリバー(マイケル・シーン)
アメリカのハイテク企業ITCは、量子テクノロジーによる物質移送装置を開発していた際、13世紀のフラン スに通じるワームホールを発見する。
13世紀に旅立ったまま行方不明になった考古学教授ジョンストンを救出するため、彼の教え子たちは百年戦争真っ直中のフランスへ旅立つ。
場面が中世に移ってからは、対立する二人の武将、フランスのアルノー卿とイギリスのオリバー 卿が話の中心となる。
救出に向かった三人の若者たちも悪くはないのだが、原作にあるような大活躍はせず、どちらかというと歴史上の大事件を目撃する傍観者 という立場にある。時間旅行ものというよりは、中世の戦いを観る歴史活劇として楽しめる作品だと思う。
SFXを用いずセットを立てて撮影したという城をめぐる攻防は見応えがある。中でも興味深いのは中世のものを再現したという投石器。頑丈な木の櫓につり下げられた振り子の先に火のついた大きな石をつけて飛ばすというもの。ぐわーんと振り子が揺れて火の玉がぶんと発射され、城壁を超えて城内の敵を直撃する。 どうしても画面に納まりきれずにはみ出してしまう振り子の動きは豪快で迫力があった。
火のついた矢が飛び交う中、オリバーの指令によって放たれた「夜矢」も興味深かった。(2004.1)

★「タイムライン」における原作と映画の違い
(ねたばれあり!!)
映画を見るにあたって、原作をぺらぺらめくっているうちにとうとう全部読んでしまった。
小説は小説、映画は映画なので、どっちがいいとか悪いとかいうつもりはないのだが、原作がある以上、どこが違っているのか気になるのは確かなので、覚えているうちに書いておこうと思った。
長編小説の映画化なので、原作にあって映画にないことがかなり多い。細部だけでなく、わくわくしながら読んだアクションシーンも、映画では随分端折られて いる。
時間旅行をした者が中世にいられる時間が原作では37時間だったのが、映画では6時間に短縮されている。原作では一昼夜かけて中世の様子を細かく描いてい たのに対し、映画では城陥落の瞬間に照準を合わせてコンパクトにまとめている。
時間旅行の理屈については、原 作では量子の不確定性とか多世界解釈などについて長い説明があるのだが、映画の方ではワームホールの発見ということであっさり処理されている。
というわけで映画は前半、時間旅行までの部分はかなりテンポが早く人の顔も機械の理屈もよく分からないまま、あれよあれよと言う間に話が進んでいく。
遺跡発掘中に発見された古文書の中に、つい先日出かけたばかりの教授からのメッセージが混じっていた、という衝撃的なシーンにいたっては、あっさりという よりは、随分投げやりに扱われているような感じさえ受けた。所詮SFであるとはいっても、もう少しもっともらしく、大げさに、ほんとに信じられないことが 起こってしまった、という雰囲気を味あわせてほしかった。
教授を救いにいく学生達の個性も映画ではあまり深く描かれない。クリスは原作では技術史専攻の軟弱な若者だった。だめな若者が中世での過酷な経験を通して 見違えるほどたくましくなっていく様子を追うのが、頁をめくる面白さのひとつになっていたのだが、映画では、彼は教授の息子で考古学には興味のない普通に 立派な青年として描かれている。
中世の服装や道具についての細かい説明、言葉の違い、武術大会での騎士同士の戦いの様子、城に通じる秘密の抜け穴の謎解き、水車小屋での脱出劇、城の天井 でロック・クライマー(ということになっている)のケイトが見せる見事なアクションなど、原作ではたっぷり頁を裂いて描かれていたことがほとんど割愛され ている。代わりに、映画では戦闘シーンに比重が置かれ、城を攻め落とすまでの激しい戦いがクライマックスとなっている。マレクとレディ・クレアの恋愛も原作より丁寧に描かれ ている。
現代における遺跡発掘で提示された伏線が中世で解き明かされていくのだが、いくつか映画の方で新たに付け加えられているものがあった。マレクが、ケイト が、「自分だったんだ!」と驚喜して叫ぶところなどは時間ネタSFならではの展開と言える。
移送装置の作りはちょっと違っているが、装置が破壊されてITCの技術者たちが修復に四苦八苦するという設定は変わらない。物理学専攻の学生スターンが時 間旅行に疑問を抱き、ひとり現代に残るというのもいっしょだが、彼がITCの専門家達を差し置いて気の利いたアイデアを提供する、というちょっと胸のすく ような瞬間は映画には見られなかった。
ITCの女性スタッフや病院の女医など働く女性は、映画ではすべて男性になっていた。社長のドニガーの頭の切れる嫌な奴ぶりは、原作のイメージに合ってい たと思う。(2004.1)


イルマーレ The Lake House
2006年 アメリカ 98分
監督:アレハンドロ・アグレスティ
出演:アレックス・ウィラー(キアヌ・リーブス)、ケイト・フォスター(サンドラ・ブロック)、サイモン・ウィラー(クリストファー・プラマー)、モーガ ン(ディラン・ウォルシュ)、アンナ(ショーレ・アグダシュルー)
2004年、シカゴ。湖の岸辺に立つガラス張りの家に越して来たアレックス は、郵便ポストの中に一通の手紙を見つける。それは、前の住人ケイトからの郵便物転送依頼の手紙だったが、日付はなんと2年後の2006年だった。 2年の時を隔てた文通を通して、二人はうちとけ、やがて惹かれあっていく。 ダンスシーンがいい。自分に出会う前の恋人に会うという、時間ネタのラブス トーリーにおいてこそ可能なシチュ エーションが、恋の切なさをそそる。 (以下※の間の空白部分は、白字でネタバレしているので、見た人、見てない けどかまわないという人のみドラッグして下さい。)
@アレックスが事故死しなければ、ケイトは医者として落ち込むこともなかったので、心をいやすために湖の家を訪れることはなく、アレックスの手紙を見ることもなかった はず、A事故死を逃れたアレックスはそれからさらに2年も待つ必要はない、2年待たせて2008年に湖の家で会おうというのは2008年のケイトの都合に 合わせたからで、2006年のアレックスからすれば二人が文通を始めてから会う約束をした店「イルマーレ」に行くのが、最も早くケイトに会える方法である はず、といった
因果関係の矛盾はこの際あまり気にしないで、ケイト目線からやっと出会えた二人ということで喜びをわかちあえばいいのかな。ラブス トーリとしては。 家族に対して不器用な建築家サイモンをクリストファー・プラマーが好演。久 しぶりにあった息子のアレックスに、「光」の講釈をする時の誇らしげな様子がいい。(2006.8)
関連映画(オリジナル):「イルマーレ」(韓国 2001年 監督:イ・ヒョンスン)

ルイスと未来泥棒 Meet the Robinsons
アメリカ 2007年 95分
監督:スティーヴン・J・アンダーソン
原作:ウィリアム・ジョイス「ロビンソン一家のゆかいな一日」
登場人物:ルイス、ミルドレッド(養護施設の院長)、グーブ(ルイスのルームメイト)、ウィルバー(未来から来た少年)、コーネリアス(ウィルバーの父、 発明家)、バド(ウィルバーの祖父)、フラニー(ウィルバーの母)、タルーラ(ウィルバーのいとこ)、フリッツおじさん、アートおじさん、ガストンおじさ ん、ラズロ、カール(ロボット)、レフティ(大だこの執事)、タイニー(恐竜)、フランキー(歌うカエル)、
クランクルホーン博士、リジー、火山を作った男の子
未来泥棒(山高帽の男)、ドリス(万能山高帽)
孤独な少年ルイスが、未来からやってきた少年と友だちになり、タイムマシン 泥棒を捕まえるため未来の世界を訪れるという、ディズニーのアニメ。家族をめぐる話に、ほろりとさせられる。 孤児院で育ったルイスは、スポーツよりも発明が好きで、13歳になっても引 き取ってくれる養親が見つからない。自分を捨てた母を探し出すため、失われた記憶を取り戻す機械「メモリー・スキャナー」を発明するが、山高帽をかぶった 謎の男に奪われてしまう。そこへ未来からやってきたという少年ウィルバーが現れ、ルイスは彼が乗ってきたタイムマシンで未来へ飛ぶ。大発明家を父に持つ ウィルバーの家族は、みんな個性的で愉快な面々だった。お洒落なカ エルのジャズメン、手足が伸びて3Dを楽しませてくれるロボットのカール、大だこの執事レフティなど、非人間キャラたちも楽しい。ルイスと ウィルバーは、山高帽の男が企む未来の改編を阻止しようとする。 昔、白黒テレビで見た「鉄腕アトム」などのアニメに登場するような「なつか しい」明るい未来を、極彩色の3D映像で楽しむことができる。 失敗してもくじけないウィルバーの父が掲げる「前へ進め!(“Keep Moving Forward”)」というモットー(ディズニーのモットーでもあるそうだ)が示すように、ここで描かれる未来は、ひたすら前向きである。 これと好対照をなすのが、ルイスのルームメイトのグーブと、未来泥棒たち。 グーブは、野球少年とは思えないネガティブ志向の子どもで目の下にくままであるのだが、かわいいので憎めない。未来泥棒は、山高帽とそれをかぶった謎の 男。男は、恨みをエネルギーに復讐を果たそうとするが、彼自身は気弱で、頭もあまり切れず、これまた憎めないキャラクターになっている。彼がグーブを見つ める切なげな視線には、心打たれるものがある。真の悪者は、実はドリスと呼ばれる帽子の方なのだが、彼女?もまた恨みを抱えているのであった。 時間旅行の扱いに関しては、至ってオーソドックスである。細かいことには拘 泥せず、自分にとって都合の悪い部分は変えて、明るい未来を守るという筋立て。発明イベント会場でちりばめられている細部に注目。カエル好きの女の子にル イスが答えるひと言に、「やったね、ルイス。」と思った。(「この一言」参照。) こどもたちが見て、時間旅行ものの楽しさを知ってくれればうれしいと思う。(2008.1)
このひと言(No.32):「わたしは、いつでも正しいの。まちがっているときでも、わたしは正しいのよ。」

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